創業融資に通る人・落ちる人の違いを実例で解説～起業開業28　経営者サポート

1. 通る人・落ちる人の特徴比較

観点	通る人	落ちる人
事業計画の具体性	具体的な売上・利益予測、ターゲット、差別化戦略がある	「とりあえずやりたい」だけで数字が曖昧、根拠なし
自己資金の用意	最低でも必要資金の1/3程度は自己資金で用意	自己資金ゼロ、借入全額依存
経験・スキル	事業に関連する経験・資格がある	経験不足、資格や知識の裏付けなし
返済計画	現実的な返済スケジュールがあり、キャッシュフローに無理がない	売上予測だけで返済計画が無茶、赤字でも返済できると申告
説明力・熱意	融資担当者に「この人なら返済できる」と思わせる説明力と熱意	熱意や説明が曖昧、質問に答えられない
書類の正確さ	計画書・決算書・見積書など整然と揃え、整合性がある	書類不備・整合性なし、数字が合わない
リスク対応	リスクを把握して対策を示せる	リスクを想定していない、問題が起きたらどうするか答えられない

2. 実例で解説

実例①：飲食店開業

通った人
- 飲食店経験10年
- 自己資金300万円、融資希望700万円
- 1年目売上予測：月商150万円、家賃・人件費・原価を細かく計算
- 「近隣に同業店は3軒、うち2軒はランチのみ、当店は夜も営業する」など差別化戦略を説明
- 融資担当者からの質問「売上が伸びない場合どうするか」に、具体策を答えられた
- → 融資額700万円承認
落ちた人
- 飲食店経験なし
- 自己資金50万円、融資希望500万円
- 売上予測「1日1万円×30日＝月30万円」で計算が甘すぎ
- 「とにかくやってみたい」としか答えられず、差別化もなし
- 書類不備（見積書や賃貸契約書未提出）
- → 融資不可

実例②：美容サロン開業

通った人
- 美容師資格あり、スタッフ経験5年
- 自己資金200万円、融資希望500万円
- 事業計画に「新規顧客×月50人、リピート率80%」など数値根拠あり
- 開業場所の競合分析あり
- 「売上が落ちた場合は広告費を削減し、既存顧客優先で回復する」とリスク対応策あり
- → 融資承認
落ちた人
- 無資格、経験なし
- 自己資金なし、全額借入希望
- 売上予測は「月100万円くらい行けると思う」と根拠なし
- 開業場所も決まっていない
- → 融資不可

3. 融資に通るためのポイント

💡 ワンポイント
融資担当者は「返済可能かどうか」を最重視します。経験・数字・熱意・準備の4点セットが揃っている人が通る傾向が強いです。逆に、数字や根拠が曖昧だと落ちやすいです。

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